タブラ奏者 指原一登 オフィシャルサイト

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●3/13(金)『中野優希スティールパンリサイタル』

来週、3/13(金)に開催される『中野優希スティールパンリサイタル』

150313_yuki_s.jpg

http://www.bluemallet.com/hpgen/HPB/entries/499.html




中野優希さんは、スティールパンというカリブ生まれの楽器を、既存のイメージや手法を打破して、その可能性を追求し、新しい形で表現していこう取り組んでいる奏者だ。

http://www.yuki-steelpan.com/

ただ新しいことをやろうとするだけではなく、この楽器の発祥地、本場トリニダード・トバゴで開催される世界三大カーニバル「トリニダード・カーニバル」内のコンペティションで優勝も経験するなど、この楽器やその音楽の文化的背景なども掘り下げた上で取り組んでいる。


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彼女の今回のリサイタルの中で演奏される、スティールパンとマリンバ、そしてタブラのために書かれた『Sanchari』という曲で参加する。

この曲は、インド音楽の考え方、リズムサイクル、表現手法をよく理解して書かれていて、とても興味深い。

ただインドの音階を取り入れましたとか、ただインド音楽の分割リズムを取り入れましたとか、インドの楽器を使って雰囲気出してみましたとか、そういう曲ではない。
楽器編成も編成なので、安易なインド風味は出しようもない。

この曲が持っているのは、インド音楽の構造的な部分。でも、それをまんまインド音楽としてではなく、現代曲として表現しようとしている。

ちなみに、この曲で共演するマリンバ奏者の大場章裕さんも、日本管打楽器コンクールで優勝するほどの実力だ。


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先日のリハでは、演出・総合監督でもある村上志麻子先生という方に、諸々の演出・アドバイスなどを細かく入れてもらう形で行った。

その中で、さすがだと思ったのは、楽譜を一読しただけで、場面場面で要求されている表現、楽器の特性を生かしたより良い表現が的確に見えているということ。

この曲が持っているインド音楽の構造や手法は、自分から見れば(聴けば)分かる。ただ、それが楽譜に書いてあってもまるで分からない。ましてインド音楽を知らない者からすれば、西洋音楽的な観点からでは、ただの謎の多い曲で、なぜそんな構造や手法を取るのかも意味は分からないだろう。

にもかかわらず、村上先生の指示やアドバイスは、驚くほど的確に曲の中のインド音楽である部分を浮かび上がらせていっていた。



例えば、「この同じフレーズが繰り返し現れる部分は、もっと大きな小節単位での大きなうねりが欲しい」といったようなこと。これはインド音楽が表現したいリズムサイクルの考え方と同じだ。

「繰り返されるフレーズの中にも抑揚や表現力での変化が欲しい」というのもインド音楽が表現したい色彩の微妙な変化といったものに通ずる。

「展開やシーンの最後に毎度現れてくる決まった歌い回しはしっかり強調したい」という点も、インド音楽が、大きなサイクルを旅して来た終点が始まりであるという世界観を表現しようとしている仕掛けの部分だ。

そういう作業から自分自身でも分かったのは、インド音楽を知っているからとか、知らないからとか、そういうことは関係なく、「音楽の意図を読み」「音の扱いによってどう表現していくか」という本質的な部分は西洋だろうが東洋だろうが別のものではない、ということだ。




こういった作業で浮かび上がって来たインド音楽的な特質によって、またさらにこの曲を理解することが出来た。

ただインド音楽の手法を取り入れて創ったのではなく、表現したい世界のための必然性があって、まさにそういうことを意図して書かれた曲だということだ。非常に野心的だと思う。
インド音楽が、その構造や性格を持ったまま発展していけるかという可能性にチャレンジしたものだ。こういうチャレンジはなかなかされていない。
今後の自分の活動にも参考にしたい部分だ。



もうひとつ気づいたのは、楽譜に書かれているという点で有効な部分は、その表現を徹底検証して表現に結びつけることが出来るという点だということ。
インド音楽には楽譜はない。どういうアプローチによって、音楽にどういう意味が生まれてくるのか、そういったことを客観的に認識し吸収する良い機会だ。


実際のインド音楽では、その場面や状況に応じて、即興演奏の上で様々なことを表現して行かなければならない。そのときに押さえておかなければいけない理論や知識・知っておくべき考え方や哲学といったものはあるけれど、この音を扱うということの本質的な部分は、しっかり掴んで行かないといけない。



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話は戻って、この『中野優希スティールパンリサイタル』オペラシティ公演。

スティールパンでホールコンサートというのはよっぽどないらしく、スティールパンのために書かれた本邦初公開の曲、クラシックや現代曲のチャレンジングな曲を扱うということで、各方面から注目を浴びているようだ。

チケットも有難いことにすでに完売とのこと。


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